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大人のプレミアムゼミ合宿 ~夏休み特別編~「第一線の研究者と見上げる ペルセウス座流星群」を開催しました!

2024/10/04

社会連携企画部エグゼクティブ研修支援チーム&エクステンションセンターチームです。
これまでの業務で培った、研究者の方々とのネットワークや教育的知見を活かし、「大人のプレミアムゼミ合宿」というコンセプトの教育旅行をスタートしました。今回は「夏休み特別編」として、ペルセウス座流星群の観測を始めとする天文・宇宙をテーマとしたツアーを実施しました。
※各写真はクリックして拡大することができます。

「大人のプレミアムゼミ合宿~夏休み特別編~」では、8月12日の夜に極大となることが予想されましたペルセウス座流星群の観測をめざし、事前のオンデマンド学習ならびに長野での2泊3日(8月11日~13日)宿泊プログラムを実施しました。夏休み期間中の実施ということもあり、10代~70代までの幅広い年齢層の13名様にご参加いただきました。全行程に国立天文台准教授の縣秀彦先生に同行いただきました。


(写真)夏の夜にはなかなか出会えないような、すばらしい星空を見上げることができました。
参加者が撮影したこちらの写真にも、流星が3つほどとらえられています!

1日目:野辺山宇宙電波観測所見学

参加者はJR東日本・小淵沢駅で集合し、そこからは貸切バスでの移動です。清泉寮で昼食をとったあと、日本の電波天文学の「聖地」、国立天文台野辺山宇宙電波観測所の見学に向かいました。野辺山観測所では、南牧村振興公社観光推進室長で野辺山観測所特別客員研究員の衣笠健三さんに、施設全体のツアーを行いながら解説いただきました。また、実際に観測所で電波観測を行っている研究者で国立天文台准教授(現 国立天文台 野辺山宇宙電波観測所長)の西村淳先生に、電波観測について解説いただきました。


(写真)解説している衣笠さんの背後に見えるのは、「ミリ波」と呼ばれる電波を観測できる
電波望遠鏡では世界最大級の口径である45m電波望遠鏡(ヨンゴー)。


(写真)45m電波望遠鏡は日本の電波天文学を牽引してきました。この大口径を活かして天体からのかすかな電波をとらえています。
銀河の中心に巨大ブラックホールが存在することを初めて確認した研究は世界を驚かせました。


(写真)西村さんの解説では「電波で見る」ということについて解説いただきました。
初心者でもわかりやすい言葉遣いと、美しい画像を使った資料で、楽しく学ぶことができました。

1日目:星空・流星群観察

夜の星空・流星群観察の場は、標高が高く空気が澄み、晴天率が高く、光害が少ないため、日本有数の「星空のホットスポット」として注目されている長野県小海町。標高1,450mの「ガトーキングダム小海」に宿泊し、流星群観測の時間はそこからさらにバスで10分ほど登った標高1,700mのスポットで星空を見上げました。

バスから降り、空を見上げた参加者からは、次々と感嘆の声がもれます。そこには、今まで数多の星空を見上げてきた縣先生も「夏の夜にはなかなか見ることができないすばらしい星空」と口にされるほどの、クリアで美しい星々がひしめきあう夜空がありました。「空を縦断して天の川が流れているのを初めて見た」「人工衛星ってこんなによく見えるんだ……」というお声も…。


(写真)参加者が撮影した写真。流星や地球を周回している人工衛星が複数とらえられています。

星空をながめている横で、先生から星座の解説を聞いたり、先生が設置してくれた望遠鏡で土星や星雲を観察し、流星以外にも見どころたくさんの星空を満喫しました。

流星群観察が終了したあとは、ホテルにてスターウォッチングのイベントを行っていた「アストロカー」を特別に体験することもできました。


(写真)アストロカー操縦士・斉藤尚敏さんのガイドによるスターウォッチング。外についている170インチスクリーンで、
望遠鏡を覗いている以外の人も、天体のライブ中継を見ることができる、最新型のアストロカーです。

その後も、夜中の3時過ぎまで観察を続けたという方や、20個以上の流星を見ることができたという方もいました。

2日目:縣先生の講義

前日は遅くまで星空を見上げる方もいることが予想されましたので、朝は少しゆっくりしていただけるよう、11時からの講義スタートとしました。


(写真)縣先生の講義では、昨晩の星空の復習を行ったり、宇宙のひろがりに想いをはせました。

2日目:JAXA臼田宇宙空間観測所見学

佐久で昼食をとったあと、JAXA臼田宇宙空間観測所の見学に向かいました。途中、対向車とすれ違うこともできないほど狭い道幅のところもある山中でしたが、バスで登っていきますと、巨大なパラボラアンテナが見えてきました。臼田観測所では、施設の管理や運用も担いながら、実際に観測も行っている主任研究開発員の岳藤一宏さんに解説いただきました。


(写真)到着時には真上を向いていたパラボラアンテナですが、実際に動かして向きを変えるところを見せてもらいました。
アンテナが動くというサプライズに、とても盛り上がりました!


(写真)2024年1月に月面への「ピンポイント着陸」を成功させた月探査機SLIMと通信し、そのミッションを支えた臼田観測所。
岳藤さんに、Q&Aや具体例をたくさん盛り込んだ資料で、わかりやすく楽しく解説いただきました。

2日目:星空・流星群観察

残念ながら、流星群のピークと予想されていた12日の夜は、遠くの台風の影響等もあり雲がかかってしまいましたが、室内で国立天文台ハワイ観測所の流星ライブ中継を流しながら、縣先生に解説いただきました。また、質問教室を行い、参加者から大変活発に質問をいただき、縣先生もひとつひとつのご質問に丁寧に答えていただき、宇宙への興味がますます大きくなる時間となりました。全体が解散した後も、雲の切れた時間には参加者数名と縣先生で星空観察を行いました。初めて会った方同士でも「星が好き」という気持ちでつながることができた、すてきな2泊3日の旅路となりました。

 

参加者の声

プログラム終了後、アンケートでご回答いただいた内容の一部をご紹介します。

・縣先生の話が大変楽しかったです。また、私は単なる星を見るのが好きな人だったのですが、共通の興味がある方と交流することがこんなに楽しいかと感じました。

・単に天文好きの素人でもついていけるのか少し不安もありましたが、事前学習があり、また先生方が丁寧でフランクに教えてくださって、同じような星好きの参加の皆さんも温かくて、楽しんで参加できました。観測所も普段行けない、行っても同じように楽しむことは難しいと思います。どのプログラムもとても満足でした。

・大人のプレミアム合宿というコンセプトがまずもって稀有で、「これぞ欲していた!」というものでした。あこがれの一流の先生方が快く素人の素朴な質問に答えてくださり、ありがたいです。自力では辿りつけないあこがれの場所に、専門家のガイダンス付きで行けるなんて、なんてぜいたくなのでしょう!!ロックスターのライブに行く感じです。そして、すばらしい星空を選んでくださりありがとうございました!絶対忘れられない夜となりました。

***

今回、当社で初めてのチャレンジとなった「大人のプレミアムゼミ合宿」にご参加いただいたみなさまに、改めて御礼申し上げます。

またプログラムの企画段階からたくさんのアドバイスをいただき、実際に同行いただいた縣先生のおかげで、本プログラムを無事に開催することができました。それぞれの見学先ですばらしい解説をしてくださった講師のみなさまにも、心から御礼申し上げます。

何事も、ご自身が体験することによって、初めて感じられることや理解できることがあるはずです。今後も、当社だからこそ企画できるような「学び×旅」のプログラムを通じて、学校や学びとは少し距離ができてしまったという大人のみなさまにも、改めて、知ること、学ぶことの楽しさにふれていただけるような機会を提供してまいります。みなさまとお会いできますことを、心より楽しみにしております。


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