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大学ITサービスの利用実態調査と結果の活用 ~「情報環境利用アンケート」を例に~

2023/06/09

こんにちは、IT推進部 ITSチーム(ヘルプデスク担当)です。
2022年度末、早稲田大学情報企画部より受託をいただき、「情報環境利用アンケート」=学生教職員対象の学内ITサービス利用状況
調査について、実施・分析の支援を行いました。今回はこの事例をご紹介いたします。

ITSチームでは、これまで当社独自の調査として、「学生インタビュー調査」の取り組みを行ってきました。(学生インタビュー
調査についての紹介記事は こちら
この度、上記の調査に引き続く形で、早稲田大学での全学生教職員を対象としたアンケート調査である「情報環境利用アンケート」
について、実施・分析の支援を行いました。

<概要>
「情報環境利用アンケート」とは、早稲田大学情報企画部が毎年実施している、全学生教職員を対象としたICT環境の利用状況・
満足度調査です。
(なお、早稲田大学では、学内ICT関連について「ITサービス」という呼称を用いていますので、以下この呼称といたします。)
情報企画部では、「情報化重点施策」と称し、ITサービスにおける利用者満足度(CX・EX)の向上や、DX推進/DX基盤強化の
取り組みを推進しています。
これらの取り組み目標について、「KPI」として各サービスの満足度や活用状況を設定し、達成状況を評価しているのですが、
このKPI測定を主な目的としているのが、「情報環境利用アンケート」です。
「情報環境利用アンケート」によって、ITサービスの現状把握やクオリティチェック、ひいては今後目指すべき方向性を検討する
ための情報収集を行っています。
つまり、大学経営における重要な情報を取得・測定するための調査なのです。

<手法について>
これまでの当社独自調査は、「定性調査」=質的データとしてインタビューでの発言を深堀りする調査でした。
一方、今回支援を行った「情報環境利用アンケート」は、「定量調査」=量的データとしてアンケートで数値や自由記述回答を
集める調査です。
それぞれの調査手法には特性があります。
「定性調査」は主に仮説構築やユーザーの理解に適しており、「定量調査」は主に仮説検証やKPI等の実態調査に適しています。

↑定性調査・定量調査の特徴分類表

さて、このような「定量調査」と呼ばれる大規模な調査について、この記事をお読みの皆様はどのような認識をお持ちでしょうか?
なかには、
 ○重要性は認識しているが、どこから手を付ければよいかわからない…
 ○アンケートを実施してはいるものの、設問の妥当性などのチェックにハードルがある…
 ○調査結果について、分析やそれをもとにした施策検討などの有効活用が難しい…
などといった課題意識をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

「情報環境利用アンケート」についても、これまで継続的に実施はされてきましたが、分析精度の更なる向上、より具体的な施策
検討への落とし込みといった点が課題であったと伺っています。
そこで、当社は専門的な知見やノウハウに基づくコンサルティングをご提案することで、上記の課題改善を目指しました。

当社では、市場調査等を専門としている協力会社と連携し、利用者=大学ITサービスにおける学生教職員を対象とした定量調査
実施を支援しています。
当社は「一般的な市場調査等におけるノウハウ+大学環境の実態に根ざした分析・提案」という形で、調査の有効性向上に貢献
することが可能です。
「情報環境利用アンケート」も、同様のスキームで支援いたしました。


↑「情報環境利用アンケート」の実施スキームイメージ図

<調査結果について>
今回の「情報環境利用アンケート」では、主に以下の事項について、測定/データ収集を行いました。
 ①「情報化重点施策」のKPI測定 (例:ネットワーク接続満足度  など)
 ②ITサービス提供の各種サービス利用状況・満足度測定 (例:問い合わせ対応満足度 など)
 ③自由回答項目によるご意見・ご要望収集

調査を通じ、上記それぞれの項目について、以下を実現することができました。
 ①数値によるKPI測定+属性や所属キャンパスごとの特性別データ収集
  例:学内ネットワーク満足度 について、全体の数値測定とキャンパスごとの傾向把握を実現
 満足度TOP2=4段階評価の内、「とても満足」「やや満足」の割合を測定。満足度の傾向を把握
  例:問い合わせ対応満足度について、メール/窓口 等のツールごとにTOP2の割合を測定
 ③テキストマイニングツールを活用し、頻出単語をランキング化。関心の傾向を定量的に把握
  例:特定の単語が回答に含まれる割合を算出。件数順に一覧化。

さらに、上記の結果を踏まえて見えてきた課題をもとに、改善施策案を提案することにつなげました。

<まとめ>
様々な意思決定にエビデンスや数値データによる裏付けが求められる昨今。「定量調査」は、非常に重要な取り組みの一つに
なっています。
しかし、調査自体が実施できていない、あるいは、調査結果を有効活用できていないという大学様は、少なからずいらっしゃる
と思います。
当社では、「情報環境利用アンケート」のような形で、学生教職員を対象とした調査およびその結果分析のソリューションを
幅広く展開していきたいと考えております!
また、定量調査のみにとどまらず、「定性調査」=インタビューなどを通した深堀り調査を併せて行うことによる、多角的かつ
精緻な調査もご提案可能です。
ご関心をお寄せいただけましたら、是非お気軽にお問い合わせください!

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