ラモン・リュイ大学(スペイン・バルセロナ)学生向け研修プログラムを実施しました
ラモン・リュイ大学は、コロナ前までは定期的に復旦大学(中国・上海)を訪問・交流していました。今回、日本の大学にも訪問したいとご依頼いただきました。そこでリカレント教育チームがラモン・リュイ大学のご希望をヒアリングし、研修プログラムを企画・実施しました。
今回、大学生および教員が二回にわたって来訪されました(第1回目は6月8日~15日、第2回目は6月15日~22日)。1回あたり38名(学生34名、教職員4名)、計76名の学生と教職員が来訪されました。
講義1【Asian Economies after the Corona Crisis】 講師:横田一彦 早稲田大学商学学術院商学部 教授
主な内容:まずは横田先生より、アジア経済がコロナ危機の前後でどのようにグローバル経済の中で変化してきたかについて講義いただきました。その後、ラモン・リュイ大学の学生と早稲田大学の学生(横田先生のゼミ生)でグループワークを行いました。
グループワークのテーマは、「もしあなたが会社のオーナーだったら、アジアのどの国でどのようにビジネスを展開していくか」です。各グループが一つのアジアの国を選定し、SWOT分析を行い、プレゼンテーションを行いました。
プレゼンテーションでは、横田先生の講評に加え、学生同士が互いのパフォーマンスを評価し、最も優れたプレゼンを行ったグループを選出するという、ミニビジネスプレゼンテーション大会の形式で実施しました。
講義2【Innovation in Japan】 講師:清水洋 早稲田大学商学学術院商学部 教授
主な内容:最初に「Lego Project」というグループワークを実施しました。レゴのパーツの種類と数が同じことを前提として、学生がレゴで組み上げるタワーの高さをビジネスでの成果(利益)とみなし、どのチームが最も高いレゴタワーを作れるか(最も多い利益を得られるか)を体験しました。その結果を踏まえ、自分/他チームが高いタワーを作れた理由、または自分/他チームが失敗した理由(低いタワーしか作れなかったか、タワーが崩れた)を学生たち同士で議論し、発表しました。
そして、清水先生よりイノベーションとは何か、日本のイノベーションを生み出す環境が歴史的にどのように変化してきたか、国際比較によってどのように変化してきたかについてご説明いただきました。スペインの企業と日本の企業が生み出すイノベーションにはどのような違いが見られるか、学生たちと対話をしながら講義いただきました。
講義3【AI and Robotics: the new era】 講師:汪偉 早稲田大学次世代ロボット研究機構 次席研究員
主な内容:①人工知能(AI)とロボット工学の両方の進化の歴史、②学術界での技術革新と産業界での商業化の試みの事例、③(AIとロボット工学の)今後の発展方向性について、講義いただきました。
先端的な技術開発の成果として、AIがロボットを制御した映像も学生に見せていただきました。将来、AIとロボット工学は深く融合し、学術界にとどまらず、それをどのように商業化できるかの試みも多くなり、ビジネスの世界に与えるインパクトについて、学生と講師で一緒に考えました。
今回の研修プログラムでは、教室での講義だけでなく、日本の大学のキャンパスライフを知っていただくため、早稲田キャンパスの見学も企画しました。ラモン・リュイ大学からの参加者(38名)が多かったため、3つのグループに分かれてキャンパスの案内を行いました。早稲田大学の学生スタッフがツアーガイドとなり、日本とスペインの大学生生活の違いなど、学生同士が英語で交流する場面も多く見られました。
研修最終日には修了式も実施しました。ラモン・リュイ大学の教員が学生の名前を一人一人読み上げ、修了証明書を手渡しました。最後に、全員で記念写真を行い、学生たちが教室を出ていく際には、「ありがとうございます、また日本に来たいです」と感謝の言葉をいただきました。今回の研修プログラムに満足していただいた様子がうかがえました。
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