自作ロボットにより仕事のクオリティを上げませんか?
IT推進部RPA推進チーム担当者です。先月よりRPA構築に携わっています。
初めての方向けに、RPA全般の事や、個人的な感想をご紹介したいと思います。
●RPAとは
近年よくニュースにも取り上げられておりますので、「ロボット」「自動化」などのキーワードを耳にすることも多いと思います。
RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、定型業務を自動化する技術です。
日本国内で利用されているRPAツールは30種類以上あり、各々特性があります。各組織の業務や状況に応じたRPAツールが選定されて
いると推察します。なお、現在当社ではUiPath(ユーアイ・パス)というツールで構築を行っています。
「総務省|情報通信統計データベース|RPA(働き方改革:業務自動化による生産性向上)」
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02tsushin02_04000043.html(2020年2月20日)
●RPA導入状況
現在のRPA導入状況ですが、MM総研様の調査では「大手企業の半分にRPAが導入済み」との結果です。
今後、一般企業の導入はますます加速すると思われます。
「MM総研|RPA国内利用動向調査2020」 https://www.m2ri.jp/news/detail.html?id=391(2020年1月27日)
※私が調べた限りでは、他機関も含め、教育現場への導入調査結果は未発表でした。
●ロボット作りに携わって
・私は無料のオンライン基礎講座受講後、VBA、SQLの知識なしでロボット作りを始めました。
VBA:Microsoft Office製品で動作するプログラムを作るためのプログラミング言語
SQL:データベースとのやり取りに使用する言語。
・UiPathはノンプログラミング(プログラムを書くのは不要)です。例えば、「Excelファイルを指定する」「ファイルを開く」
といったActivity(動作パーツ)をつなげてロボットを作ります。最初、処理を実行するための適切なActivityや、その組み合わせ
方法がわかりませんでした。
先輩が作成したロボットを参考にし、不明点を教えていただきました。自分の理解が進むと、徐々にロボットが動きはじめました。
・人間は無意識のうちに判断していることがあります。簡単に見える業務でも、実は何らかの判断をしており、ロボット作りが
難しい(もしくは従来の方法が良い)ケースがあるとわかりました。
・類似動作のため、同じActivityを利用しても、類似の動きとならないケースがありました。その際は別のActivity活用で
期待する動きを実現しました。徐々に改善されると思いますが、現在のツールにはこのようなゆるさもあるようです。
・ベテランが作るロボットはフローがとても見やすいです。ある種の美しさを感じました。そして、処理説明などのコメントを
記載するなど、いずれ必要となるメンテナンスへの配慮もあります。
2020年度より小学校で「プログラミング的思考」を学ぶ教育が導入されますが、このような教育を受けた子供たちには
ロボット作りが容易に行えるのではないでしょうか。
・ロボット作りには多少慣れが必要ですが、一度覚えれば効果的なツールだと実感しています。皆さまもRPAが活用可能か
ご検討されることをおすすめいたします。
●おわりに
・マッキンゼー・アンド・カンパニーでは、「2025年までに全世界で1億人以上の知的労働者、もしくは3分の1の仕事は
RPAに置き換わる」と予測しています。また、従来の方法では30%のコスト削減が限界だが、RPA活用の場合45~75%削減が
可能と言われています。
これだけ聞くと恐ろしい気がしますが、私は人力車が、タクシーに変わったように、仕事のツールやスタイルの変化が激しい
時代なのだと理解しています。
・労働人口減少を考えてみても、新技術であるRPAを活用しない手はありません。最初は僅かな積み重ねであっても、ロボット
活用により、結果として作業者負担の大きな軽減になります。ロボットに任せる業務を適切に選択すれば、日々の仕事への
取り組み方が変わると思います。
また、RPA学習方法ですが、UiPathのように無料オンライン講座(受講条件があります)などもあり、始めやすいと思います。
はじめはスモールスタートで、自作ロボットにより仕事のクオリティを上げませんか?