学校法人杏林学園 人事課様 SD講演会「職員が拓く大学の未来」
■実施内容
学校法人杏林学園に所属する職員のみなさまを対象に、SD講演会「職員が拓く大学の未来~グローバル社会に支持され続ける大学を目指して~」を実施しました。
杏林大学様は、2016年度から八王子の学部・大学院を移転して井の頭キャンパスを新たに開設する予定です。杏林大学様が擁する文理4学部すべてが、都心近くの三鷹市に集中することになり、これを契機に大学としての総合力をさらに高めようと、意欲的な取り組みを同時並行で推進していらっしゃいます。
今回のSD講演会も、こうした文脈の中で、大学におけるガバナンスとマネジメントのあるべき姿を整理し、改めて職員の役割を問い直すことで、大学改革により寄与できる職員人材の裾野を広げようと企画されたものです。
講演会ではまず、グローバル、経済、テクノジー、そして政治社会の面から大学を取り巻く環境を提示したうえで、大学が「良き市民社会の形成」と「知識の創造」の役割を果たし続けるには、教育研究の高度化に加えて、経営力の強化も不可欠であることからご説明を始めました。
一方、大学改革と経営力強化の必要性は、文科省や中教審、あるいは経済団体やマスコミからも長年指摘されていますが、大学特有の構造的な問題から改革がなかなか進んでいないのも事実です。その構造的な問題とは、大学はそもそも、特定の教育研究領域に関心の強い教員を構成員とする「共同体的な組織」として発展してきており、目的の共有や指揮命令が不可欠な「経営体的」な風土と融合させることが非常に難しい、という点です。
そして、こうした構造上の問題を解決しうるのが職員のリーダーシップと言えます。すなわち、ステークホルダーの利益と経営効率の観点から教員個々の興味関心と活躍の場を最大化していくために、制度設計的なハード面はもちろんのこと、仲間を作って巻き込んでいくソフトの面の両面において、職員に期待される役割をご紹介しました。
■実施期間
2015年11月 2時間で実施
■受講者の声
・大学教育の改善や発展のために着眼する課題や方法、そして考え方についての理解を深めることができた。講師の先生のお話は教職員を元気にする素晴らしいお話だった。
・昨今大学を取り巻く環境や、その中で大学は組織としてどんな姿であるべきかについて、考えさせられるいい機会となりました。
・日常の業務に追われていると、「あるべき職員」、「あるべき大学の未来」といったことまでには考えが及びません。今日のように、じっくり腰を落ち着けて、それらについて考えることは必要なことだと思いますし、有意義だったと感じました。